今年の目標を新たにした人も多いことと思います。
せっかく立てた目標ですが、どのように表現していますか?
書いて張り出したりメモしておいたりしている人もいるのではないでしょうか。
書き打された目標はどんな表現をしているでしょうか。
私などは、目標を立てることがとても苦手です。
目標という言葉を聞いただけで拒否反応が出てしまうくらいになってしまっています。
それは過去の経験によって刷り込まれてきてしまったことなのです。
目標を立ててその目標を達成していくという活動に対して、二つの反応があるようです。
簡単に言ってしまえば、肯定的な反応と否定的な反応となるのではないでしょうか。
目標を立てて達成していく活動に対して特に意識をしなくとも当たり前に行なえる人と、そうでない人がいます。
何かを成し遂げるための方法として目標を立てて達成していくことを唯一の方法として教え込まれた結果の反応なのです。
更には、本人が持って生まれた気質といったものも影響を及ぼしているとも言われています。
実際の生活においては持って生まれた気質が影響を与える場面よりも、後天的に教育や経験によって植え付けられたことの方が大きな影響を与えていると思われます。
目標を立てて達成していくという活動に対しての反応を肯定的に受け入れて適応できているタイプのことを目標志向型と呼び、うまく適応できていないタイプのことを状況対応型と呼ぶことがあります。
(参照:目標志向と状況対応)
目標の立て方の上手い下手に大きく影響を与えることになります。
目標志向型は現実的な目標を立てることが上手で目標の達成レベルをいじることが得意です。
達成過程よりも達成することそのものに興味があり、夢のようなできるかどうかわからない様な目標を設定することを嫌います。
達成した実感を持つことができる具体的な目標を上手に設定し、何よりも結果を手に入れることに対して興味を示すことになります。
必然的に、今までの経験においても設定した目標はほとんど達成をしてきており、目標は達成するために設定するという感覚を持っています。
具体的に達成したと実感できる目標として設定することが得意ですので、できた出来ないの自己判断が簡単に明確にできる目標を設定することができるのです。
したがって、設定される目標は実現可能性が高い具体的なものが多くなっています。
反対に、達成に至るための経過や手段方法についてはあまり興味を示さない傾向があります。
いくつかの方法が存在するとしたら、迷うことなく最短最速と判断できる方法を選択していきます。
達成に至る時間とコストの関係を無意識のうちに感じており、より早くより良いコストパフォーマンスであると判断できればどんどん前倒ししていくことになります。
一般的に見れば、目標を設定することが上手く、しかも確実に達成していくことになります。
反面、その目標は現実的であり安定感・確実性がありますが、大きな変化は望めなくなります。
短期達成可能の目標設定に優れており、過去からの継続性の上で成長していくためには欠かせない能力となっています。
一方、状況対応型の目標設定ははっきり言うと下手くそです。
時間とコストの感覚を持った現実的な目標を設定することがとても苦手です。
過去において、大きな目標を描きながらも達成できていない経験をたくさんしています。
実現可能な短期の現実的な目標を設定して達成したとしても、満足感や達成感を味わうことができないのです。
教えられたり求められたりしているのは目標志向型の方法であることを理解しているのですが、実際に行なうことは極めて苦手なのです。
唯一の成功成長のための活動として目標志向型の活動を叩き込まれ理解はしているのです。
何度も実際にやってきてはいるのですが、本質的な納得感や達成感を得ることができないのです。
一般的には結果の出せない者としての評価を受けることが多くなります。
目標がないのかと言うと決してそうではないのです。
本人が持っている目標が目標志向型の設定する目標とは違ったものとなっているのです。
それは、人としてどうありたいかとかどのような生き方をするのかといった具体的な達成基準を明確にできない抽象的なものが多くなっているからなのです。
それでも現実社会においては目標志向型の活動をしなければ評価がされませんので、しかたなく目標志向型を装うことになるのです。
状況対応型は目標の達成そのもの対してはあまり興味がありません。
その過程における状況変化に対応していくことに興味の中心があるのです。
目標達成の活動をしていけば必ず活動環境が変化していきます。
日々刻々と環境は変化してることになります。
その変化し続けている環境に対して適応していくことに最大の関心と興味があることになります。
偶然に出た結果やラッキーで起こった結果では達成感を味わうことができないのです。
短期の具体的な目標を達成してもしなくても常により大きな現実的ではない目標を持ち続けていることになります。
現実的な目標は環境の変化に適応して常に変化する方がいいという感覚を持っています。
決まりきった業務で活動している企業ではとても苦しい活動環境であるということができます。
時間的な縛りのない納得感の積み重ねができる環境が必要であると言えます。
企業人よりも研究職などに向いているのかもしれませんね。
目標志向型の傾向が強い人は、機会あるたびに期限を定めて目標を設定することが向いていることになります。
状況対応型の傾向が強い人は、無理に目標志向型を真似ようとすると自己嫌悪にになる可能性が高くなります。
自分御持っている基本的な感覚と活動パターンに合っていないからです。
今の日本社会は、アメリカ型の徹底した目標志向型の社会となっています。
企業の活動も国の運営も教育もしかりです。
その中で、状況対応型の人は自分本来の感覚に逆らった生活をしていることになります。
世界でも有数のストレス社会である日本は状況対応型がかなり多いことを示しているのではないでしょうか。
状況対応型の人は無理に目標を立てない方がいいですよ。
期限を切った具体的な目標を立てる行為そのものがストレスになっているはずですから。
目標を立てるのが嫌いだなと感じたら、結果よりも過程の方に興味があると感じたら目標の表現方法を変えてみることをお勧めします。
人に見せるものではないのですから、自分で目指したいものを表現すればいいのです。
環境が変われば目標も変わっていいのです。
日々変化する環境のなかで適応していくことによって磨かれ続けていく自分を感じることができればそれでいいのです。
そのために目標が必要であれば変化することを前提に設定してみるだけいいのではないでしょうか。
持っている基本的な感覚によっては期限を切った具体的な目標がかえって本来の活動を見失わせることがあることを知っていただけるといいと思います。
わたしは、自分が状況対応型であるとわかっただけで随分と気持ちが楽になりました。
更には、目先のことに積極的に取り組めるようになりました。
あなたは、どちらですか?