社会での何かしらの活動をしていると自己紹介の機会は意外と多いものです。
それでも、きちんと用意をして構えて自己紹介する機会はそれほど多くはないのかもしれません。
自己紹介であることを意識しないで行なっていることも多いのではないでしょうか。
名刺交換などはその典型かもしれませんね。
実は、この自己紹介が伝えるための練習にはとても向いている行為なのです。
自己紹介の場面は自分で設定することよりも、その場で突然行なわれることの方が多いのではないでしょうか。
つまりは、その場に合わせた自己紹介を前もって用意することが難しいことになります。
しかも、その場合の自己紹介の目的は主催者や場によって仕切られることが多く、使える時間も自分の自由になることの方が珍しいと思います。
結果として、その場の流れの中でなんとなくパターン化された自己紹介を行なっているのではないでしょうか。
とくに流れ作業的に短時間で大勢の人がおこなう自己紹介の中では、パターン化された内容では埋もれてしまうことが多くなってしまいます。
その場その場での自己紹介に対して自分で目的を設定したことはありますか?
内容は自分の紹介であったとしても、場や環境によって自己紹介の目的が設定できるはずです。
例えば、内容よりもまずは自分に興味を持ってもらうことやその時に本当に欲している相手にだけ訴えることなどは自分で設定ができることになります。
一番やってしまいがちでありながらも一番効果のない自己紹介が、会場全体を対象としたプロフィール紹介の内容になります。
他の人の自己紹介を聞いているとよく分かるのではないでしょうか。
そのような自己紹介は、例え名刺交換をしていたとしてもほとんど記憶に残っていないと思います。
自己紹介の場に立つときには、その自己紹介によって何を目的としようとするのかを瞬時に判断する必要があります。
自己紹介を必要とする場面ですので、あなたのことを知らない人がたくさんいるはずです。
また、何らかの主旨や目的を持って集まった人であるはずですので、その場としての共通の目的もあるかもしれません。
その場の目的を踏まえたうえで、個人的により具体的な目的を設定してみることが伝え方を練習するための第一歩です。
自己紹介で伝えたい目的は、その時点での自分の状況や環境によっても異なってくることになります。
一緒に活動をする仲間を求めるのか、見込み客を求めるのか、紹介媒体を求めるのか、そのための活動につなげるためには自己紹介において何を伝えたらよいのかを設定することになります。
内容は同じプロフィールであっても、目的によってはその伝え方が変わるのが当然となります。
また、目的によっては伝えるべき内容の優先順位が変わってくることにもなります。
具体的な場の目的が明確でないような環境では参加者の属性も多様であり、焦点を絞った自己紹介ができにくい環境もあり得ます。
そんな場面では、多くの自己紹介者のなかで埋もれないように何らかの印象を与えることだけが目的となることもあります。
また、反対に自分の参加目的を明確にすることによって目的に適う参加者を絞ることを狙うこともあります。
あらかじめ、自己紹介を行なう環境が想定できることは少ないと思われますので、その場での瞬間的な判断で目的を設定することになります。
その次には、自己紹介の内容として持っているものの中から何を使うのがその目的に合っているのかを選択することです。
あれもこれもと沢山のものやプロフィールが出てきて結局何をやっているのかわからない自己紹介を聞いたことはありませんか?
中途半端に時間がある自己紹介でよく見かけることです。
次にはその選択した内容をどんな言葉で伝えることが適しているのかを考えなければなりません。
自分で伝えたい言葉を聞く人が持っている言葉に置き換えなければならないのです。
聞く人が持っている言葉を確認することは出来ませんので、その場で想像をするしかありません。
その場に参加している人や環境から瞬時に判断することになります。
それでも、判断できない場合には誰でもが同じ理解をできる程度の言葉で伝える必要が出てきます。
この時に役に立つのが「現代やまとことば」です。
(参照:「現代やまとことば」を使おう)
伝えることを追及していくと行き着くのが「現代やまとことば」になります。
ひらがな言葉で表現することに慣れておくと伝えることに苦労をしなくなります。
自己紹介でその次に大事なことは時間です。
短い時間でおこなう自己紹介はとても良い伝え方の訓練になります。
行き当たりばったりでは絶対にできない技になります。
30秒という時間はかなりのことを伝えることが可能な時間です。
しかし、いくつかの要素を盛り込んでしまっては伝わりにくい時間でもあります。
内容を選択して絞らなければいけません。
その場の目的と自分の目的とに見合った要素を選択して伝えたい人に合った言葉で行なわなければなりません。
一つや二つのパターンではなく要素についてはいくつかのパターンを用意しておく必要があります。
伝える言葉についても用意が必要ですが、そこは場に合わせて臨機応変の対応が必要になります。
一般的には3分間程度の自己紹介がよく行われますが、なるほどと思わされるような自己紹介はあまりお目にかかったことがありません。
30秒の自己紹介はあらゆる場面で役に立ちます。
つまりは使える場面がたくさんあることになります。
実験する場面がたくさんあることでもあります。
もちろん30秒で自分のすべてを伝えることは不可能です。
しかし、3分の時間があったっとしても同じことではないでしょうか。
その時、その場において伝えたいことは常に違っているはずです。
自己紹介の目的も違っているはずです。
要素は事前の用意が必要ですが、実際の自己紹介は瞬時の判断が必要になります。
場と目的に応じたこの瞬時の判断を繰り返していくことによって、伝える技術が飛躍的に磨かれていきます。
ボヤっと行なっている自己紹介を積極的に活用してみませんか。
周りの人たちの反応が変わってきますよ。
体験会を行ないます、ぜひお越しください。