2015年7月24日金曜日

好きなこと、得意なこと

自分の好きなことで収入を得ることができたらいいと思う人はたくさんいると思います。

しかし、それを実現できている人は私の周りにはほとんどいません。

好きなことで稼げているなと思った人であっても、ビジネスとして収入得るためにはそのことに対して好きなこととしての対象ではなくなっている場合が多くなっています。


収入を得るためには、最低でも対価を払って貰えるだけの物やサービスを提供しなければなりません。

しかも、その提供物に対して納得してもらわないと気持ち良く払ってもらうことができません。

自分が好きだと思っている対象が、対価を払って貰えるだけの評価を得られる物やサービスであるのかを見極めなければなりません。

この視点のないただの好きなことでは、収入を得ることはできません。


しかも、好きというのは個人的な刹那的な感覚でもあるので、いつまでも好きでいられるかどうかは自分でもわかりません。

好きだと思って始めたことであっても、些細なキッカケで好きではなくなることはよくあることです。

ましてや、収入を得ようとする活動は様々な要素を含みますので、その過程において好きではなくなることは大いにあり得ることです。

結果として、好きなことで収入を得ることはとても難しいことになってしまいます。


更には、収入を得るためにクリアしなければならない要素はたくさんあります。

その要素のすべてが好きなことである人を見たことはありません。

サッカーが好きな人はたくさんいますが、サッカーを見ることが好きなのか、スタジアムで贔屓チームを応援するのが好きなのか、点を取ることが好きなのか好きな内容は様々です。

それぞれの内容はサッカーを見たりやったりサッカーと触れ合うための動機とはなりますが、それだけの内容ではサッカーで収入を得ることは出来ません。

選手としてであれ、イベント収入であれ、物販であれ好きだけでは収入を得ることは出ません。


好きなこととして持っていることが、ビジネスとして収入を得るための要件を満たしていないのです。

そのために、好きなことで収入を得たいと思った場合には、ビジネスとして成り立つのかどうかと言った検証が必要になってくるのです。

自分自身がただ好きというだけでは、人の役に立つ物かどうかすらもわからないからです。


好きなだけでは、その好きなことに対してのパフォーマンスが他者から見て評価されるレベルなのかどうかがという軸が全く無視されているのです。

得意なことは違います。


得意なことはそれを身につけたり技術を磨いたりする努力をすることなしに、人よりも優れた結果を出してしまうことです。

大切なのは、何の努力をすることもなく自然な行動の中でも人よりも優れた結果を出してしまうことなのです。

本人自信が得意なこととして気がついていない場合が多いのは、本人にとっては当たり前のことであり意識して行っていることではないからです。


これは収入のネタとなる可能性がとても高いものです。

しかも本人にとっては自然な振る舞いの中でできてしまうことですので苦労して意識する必要がないのです。

好きも嫌いもなく勝手にできてしまうのです。

しかも一般的な人並み以上に勝手にできてしまうことなのです。


好きな対象は、好き嫌いの判断から自分でも意識できるものです。

一人で勝手に思い込んでも誰にも迷惑をかけることもありませんし、思い違いをしていたところで何の問題もありません。

人に好きなこととして伝えても影響を与えることもありません。


得意なことは意識しなくても勝手にできてしまうことです。

持っていたものがどこかで開花したものと言ってもいいのではないでしょうか。

自分では気がつきにくいものです。


それは、知らないうちにできてしまう人並み以上の結果は自分では気がつきにくいからです。

その結果は、自分の感覚では当たり前のことだからです。

得意なものとして人に伝える以上は、伝えられた方は簡単に人並み以上のことをやれることだと解釈します。

好きなこととは全く違ったレベルで受け取ります。


得意なことは周りの人から指摘されて初めて気がつくことかもしれません。

気づいたところで、本当に得意なものなのかどうかはずっと疑問に残るのではないでしょうか。

自分にとっては当たり前のことですので、得意という意識ができないからです。


自分の得意なことが分かっている人は何をするにしても、相手をひきつけます。

得意なことが分かっているので、その部分を見せることができるからです。

意識して行動しなくとも人並み以上の印象や結果を相手に与えることができるからです。

また、それによって自分の得意なことであることを確認することができるのです。


自分の得意なことが分かってくると、あらゆる交渉事がスムースに運ぶようになります。

自分が役にたてることが明確になってくるからです。

本当に得意なことに集中して交渉することができるからです。


なかなか見つけることができないのも得意なことです。

得意なことを自分なりに定義してみないといけないですね。

抽象的な言葉をたくさん使っていると、なんとなく分かったような感覚で過ぎていってしまうことが多くなります。


少し掘り下げて、行動に即した言葉で具体的に表現してみることが大事になります。

日々使っている言葉はほとんどが抽象的な言葉になっています。

分かったようなつもりでいても、行動に結びつく言葉にはなっていないことが多いのです。


得意なことも行動に結びついていて初めて人の役に立つことができるものです。

行動に即した具体的な言葉を使うことに慣れておきたいですね。

得意なことをしっかりと伝えて表現できるように。