大上段に構えた問題ですね。
たまには休日にでもじっくり考えてもいいことかもしれないですね。
決定的な答えには行き着かないかもしれませんが、考えることで言葉の使い方がきっとうまくなり
ますよ。
遊びだと思ってやってみませんか。
さて、言葉には話し言葉と書き言葉があります。
それぞれ成り立ったわけがあるはずですね。
話し言葉は、互いのコミュニケーションのために生まれたことは明らかだと思います。
言葉のない世界においては、どのようにコミュニケーションが取れるでしょうか。
もちろん文字もないことが前提です。
言葉は聴覚によって確認しますので、言葉以外の音によるコミュニケーションは可能かもしれない
ですね。
更には、文字以外の視覚によって認知できるもの、たとえば絵のようなものによるコミュニケーショ
ンも可能でしょう。
手話は文字以外の視覚によるコミュニケーション言語ですね。
五感のうちのそれ以外のもの、触覚でもコミュニケーションは可能ですね。
点字はまさしく言語の一部ですが、触覚によるコミュニケーションです。
臭覚、味覚についても可能なことがあると思われます。
書き言葉は話し言葉より遅れて出来上がったと思われます。
書き言葉が必要とされた最大の理由は記録のためだと言われています。
話し言葉でした約束(契約)の内容を、互いが間違いなく実施するために使われ広まりました。
約束をした当日ではなく日を改めて実施したり、約束をした当事者と実施する者が異なった場合な
どでのもめ事を事前に防ぐためだったといわれています。
やがては書き文字を使った文化が発展していくことになります。
さて、他の言語に比べた日本語の特徴の一つに書き言葉の種類の多さがあります。
完全に表現が可能な書き言語として「ひらがな」「カタカナ」があります。
また、いまでこそ漢文として完全表現できる人はほとんどいませんが、漢字も独立した書き言葉と
して見ることが可能です。
更には、語彙だけであれば「英語」「アルファベット」も日本文の書き言葉としての利用が可能です。
話し言葉は基本的には「ひらがな」の一種類です。
カタカナや漢字やアルファベットの読みも話し言葉としては「ひらがな」になります。
漢字の音読み熟語も話し言葉としては「ひらがな」として聞こえます。
書き文言葉としての「ひらがな」と、話し言葉としての「ひらがな」は一対一で対応していますので、
聞いても見ても同じものを瞬時に理解することができます。
書き言葉としての漢字の訓読みも、ほとんどの場合は話し言葉である「ひらがな」と一対一で対応
しています。
したがって、書き文字の方が漢字を使って書かれていても、ひらがなで書かれていても、話し言葉
だけで理解可能です。
訓読みが同じで、漢字が異なるものはそれほど多くはないことや、意味はひらがなで理解できるの
で間違って理解することはありません。
ところが漢字の音読みについては、同じ音読みについてたくさんの漢字が存在します。
しかも漢字は表意文字ですので、話し言葉の発音だけでは意味が分かりにくくなっています。
話し言葉の「ひらがな」に対応する漢字がたくさん存在してしまうので、話し言葉だけでは理解しに
くい場面が出てきます。
しかも話し言葉としての漢字の音読みである「ひらがな」には意味がありませんので、話し言葉だ
けから意味を理解することが難しくなります。
たとえば「かんき」という話し言葉に対応する漢字は、歓喜、乾季、寒気、勘気、官紀、刊記、管機、
換気、喚起・・・30以上存在しています。
書き言葉なしで話し言葉だけで理解しなければならない時は、前後の内容や話している内容を考
慮して、最適な漢字を探すことになります。
漢字が思い浮かばないと意味がつかめないからです。
話し言葉だけでコミュニケーションを取らなければならない時は、以上のことに気をつけなければい
けませんね。
一番いいのはすべてをひらがなと漢字の訓読みで表現できる形で話すことです。
そうすると、漢字への置き換えの必要がなくなります。
これが、一番わかりやすい話し言葉による表現方法です。
後は、同じ「ひらがな」であっても伝える相手に合わせて言葉を選ぶことですね。
たとえ「ひらがな」であっても専門用語や略語は存在しますので、そこまで考慮できれば完璧では
ないでしょうか。
実はこうやって表現するためには、表現する内容をしっかりと理解しきっていないとなかなか「ひら
がな」ででこないんですね。
是非、お試しください。