思考は言語よってなされています。
ですから、結果として表現されたものを見れば思考の状態を把握することができます。
表現が曖昧な場合は、思考自体が曖昧です。
表現が同じようなことを繰り返しているだけの場合は、思考も堂々巡りをしています。
同じことを表現するのに、いろいろな言葉が出てくるときは、そのことに対しての思考が固まってい
ないことを表します。
反対に言語をうまく操ることによって、思考を活性化させることも可能です。
同じことでも、表現方法を変えることによって、新たな観点を発見することが可能になります。
同じことを表現する文字種を変えてみるだけで、思考に変化が生まれます。
漢字、ひらがな、カタカナはすぐにも置き換えが可能です。
場合によってはアルファベットや英語への置き換えも可能でしょう。
単語だけではなく言い方を変えてみることも可能です。
この方法はいろいろな発想法で取り上げられていますね。
主体と客体を入れ替えて表現してみたり、無理やり否定文にしたり、主語を入れ替えてみたりです
ね。
似たような言葉に置き換えることもよく行われる手法です。
いずれにしても発想法とは、固定化した発想に対して、新しい視点を導入するためのものです。
最初から使っても意味のあるものにはなりません。
ある程度、思考が詰まった段階で使ってこそ意味のあるものです。
そのためには、いま思いつく限りものを短時間で徹底的に出し尽くす必要があります。
最近、改めてブレインダンプの効果に実感しています。
ブレインダンプは別名では書き出し法・リスト法とも呼ばれる、発想法の一つです。
大層な名前がついていますがやることは簡単です。
時間を決めて、決めてたテーマに対してひたすら簡潔に書きだすことです。
それだけです。
大切なことはネタが尽きるまで書き出し、そこからモガくことです。
すぐに思いつくことはせいぜい10分もすれば底を突きます、そこからが大事です。
時間いっぱいまで、さまざまなことをして無理やりひねり出すのです。
結果として、最初にスラスラ出てきたアイデアや書き出しはほとんど役に立たないことがわかりま
す。
ネタが尽きたところから、無理やりひねくりだしたものに中に本当に使えるものがあることが多いの
です。
慣れもありますが、通常は20分から30分くらいはかけるのがいいようです。
ひねり出す時は、何をしてもいいのです。
大声を出すこともあれば、歩き回ったり、コーヒーを飲んだり、外に出たり何でもアリです。
その時に一番役に立つのが、言葉の置き換えです。
スラスラ出てきたものの言葉を置き換えてみたり、反対にしてみたりすることできっかけを作ること
ができます。
思考が言語で行われている以上、言語を刺激すればその言語を使って思考している脳が刺激さ
れます。
思考が固まっているのは、使っている言語が固定化されているからです。
ちろろん、アウトプットの種類によっては新しい視点や観点が嫌われる場もありますが、そんなのは
無視しても構わないでしょう。
安定した組織の中で活動していると、意識しなくとも使っている言語が固定化してきます。
一番典型的なのは役所ですね。
専門研究所や研究機関も近いかもしれませんね。
そんな人たちほど、新しい視点が必要だと思いますが、よほど努力しないと固定化の方向に向か
っているわけですね。
新人のアイデアや提案を多様性として捕えられる場合は、柔軟な対応力のある組織なんでしょう
ね。
今日の明日ですら、世の中の環境がどう変わるかわかりません。
変化の激しい環境に対応していくためにも、様々な視点からの発想が必要ですね。
小難しい発想法やテクニックを学ぶよりも、言葉を遊んでみたほうがよほど役に立つと思います
よ。