2013年7月31日水曜日

母語の習得と幼児教育(2)

今回は母語を習得するのに好ましい幼児期の環境について触れてみたいと思います。

読んで字のごとく母語の習得においてカギとなるのは母親です。
子供は一番身近で一番愛情を持って接してくれる人の言葉を母語として習得していきます。

特に2歳前後の言葉の噴火・爆発の後は、カタコトであっても言葉によるコミュニケーションの範囲が一気に広がっていきます。

特別なことをしなくとも子供は自然に母語を身につけていきます。
しかし、
環境によっては、母親との接触が少ない場合などで母語習得の機会が減ってしまうことがあります。

ましてや都会での仕事を持った母親の場合は、長時間にわたる保育施設への委託などで基本的な母語習得に影響が出る場合もあります。


今でも田舎の方ですと、昔ながらの地域で子供を育てる環境があります。

同居、またはすぐそばに祖父母がおり、毎日のように子供に声をかけ肌をふれ合います。

隣近所は顔を合わせるたびにあいさつを交わし、子供に話しかけてくれます。

母親は常に穏やかな気持ちで子供に接することができますので、子供は安心して育っていきます。



特別なことをしなくとも子供は自然と母語を習得していきますが、母親の接触機会の多少によってはその習得度合いに変化が出ることはありうることだと思われます。

母親一人での子育てはできません。
家族であり、隣近所であり、周りのサポートがないと子育ては大変難しいものになってしまいます。

そのことは当然、母語の習得にも影響してきます。

特に自律性が備わっていない乳幼児期は母親の精神状態も大きく影響を及ぼします。


母語習得に絞ってみると、一番大切なのは語りかけです。

外部から入ってくる音を真似ることと何度も同じ声を聞くことが、母語の習得における基本パターンです。

子供にとって一番素直に受け入れられる声やリズムは母親のものです。
語りかけや絵本による読み聞かせが効果が大きいのはそのためです。

理想的には父親や祖父母の声が混ざることが、後々の世代間の言葉ギャップによるコミュニケーションの欠落を防ぐことにもつながるのです。

70歳の祖父と10歳の孫の会話が成り立たなくなってしまっては文化の継承は不可能になってしまいます。

子育てに祖父母の協力が大切ということには、将来的な世代の離れた言葉のギャップを埋める力があることがふくまれているのです。


読み聞かせには具体的には3つのものがあります。

一つはいわゆる絵本による読みきかせです。
あとの二つは「数え聞かせ」「歌い聞かせ」と言い換えることができると思います。

どのタイミングでこれを行うかは子供の興味や関心を日々感じながら、試しながらやっていくことしかありません。

「数え聞かせ」と「歌い聞かせ」が同時にできる「数え歌」がどんどん消えていっていることはとても残念なことです。

地方独特の数え歌も存在していますが、それを聞くことは最近ほとんどなくなりました。
発達過程や年齢に応じた「数え歌」はもっとあっていいと思います。

そのうち作っていきたいと思っています。


さて、一番効果の高い読み聞かせですが、逆効果になるまたは本来の効果が発揮できず子供の成長を妨害するやり方があります。

効果的な読み聞かせは、仕事を持った母親の子供との接触時間の少なさを補う効果があることが認められています。

やっていけない読み聞かせは、ついやってしまいがちなので余計に注意が必要です。

やってはいけない読み聞かせ方法は以下の内容です。

1.読み聞かせる本は親が選ばない。

2.何度も同じ本を持ってきても拒まない。

3.途中で子供が飽きてきたら無理に続けない。

4.遠くから読み聞かせない。

5.面倒がって早口にならない。

これらのことをするとせっかくの読み聞かせが逆効果になることがあります。

それぞれの内容については次回に見ていくことにします。




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