2015年1月29日木曜日

母語としての日本語

日本語は世界では全く理解されることのない言語です。

よほど日本に対して興味を持った人でなければ、わざわざ日本語を身につける必要はないと思われます。

下記の表でもわかるように、日本語が公用語となっている機関は見当たりません。



母語として日本語を話している人口は、世界の言語の環境においては決して少なくありません。

それは、日本以外では使われていませんので、日本人の人口と同じことになります。

母語人口としては、世界の言語のなかで10番目までには入るものとなっています。


日本語は日本人同士の環境でしか役に立たない言語なのでしょうか?

世界の共通語としての地位を確保している、英語を早い段階で身につけた方がいいのでしょうか?

インターネットの普及によって個人であっても英語が分からないと、コンピュータの使い方すらわからない場面が増えてきています。

自由に自分の母語が選べるとしたら、英語を撰ぶ人がほとんどになるのではないでしょうか。


ところが、良くできたもので、母語は自分の意思では撰べないようになっています。

四歳までの幼児期に身についてしまう母語は、まだ判断もできない幼児の間に決まってしまうものとなっています。

あえて、母語を選べる可能性があるのは両親ですが、自然な環境であれば、両親の母語と同じ母語が子どもに伝承されていくことになります。



最近では母国語という言い方が使われなくなってきました。

国籍のある国の公用語が母国語となりますので、必ずしも個人が持っている言語とは限らないからです。

その代りに、個人が持っている基本言語として、母語という言葉が広く使われるようになってきました。

英語においては、言葉としてのこの二つの区別がありません、どちらも mother tongueと言われます。

感覚的には、母語の方のニュアンスに近いと思われます。


子どもの母語習得に一番大きな影響を与えるのが母親です。

母親の持っている言語以上のものは、母語としては子どもに伝わっていかないことになります。


母語は単なる言語ではなく、人の知的活動のための基本を作り上げるための原動力となるものです。

幼児期に母親から伝承された母語によって、その母語を使うための機能が発達していくからです。

脳や五感を含めた感覚器官における発達も、すべて母語を使うために発達していきます。


特に直接的に言語を扱うことになる、舌や声帯、聴覚などは母語としての言語が使いやすいように、また聞き取りやすいように発達をしていくことになります。

そのために、言語としての独自性が強い場合は、他の言語についての理解がしにくくなります。

その一部として言語の持っている周波数帯があります。


母音言語と子音言語では、周波数の現れ方に違いがあるようですが、あくまでも使用されている範囲として捉えておけば大きな問題にはならないようです。

言語による使用されている周波数帯は以下のグラフのようになっています。

左の数字が周波数(Hz)となっています。

赤い領域が、その言語における主要な周波数帯となっているところです。


これを見ると、あらためて日本語の特殊性が確認できるのではないでしょうか。

何となく、日独伊の三国同盟もわかるような気がしてくるので不思議です。

ロシア人が昔から言語習得については天才的だと言われるわけも見えてきそうです。

英語話者から見ると、日本語はボソボソと小さな太鼓のような感じがすると言われるのもわかる様な気がします。


私たち日本人は母語として日本語を持っている限り、すべてのことを母語である日本語で理解しています。

他の言語も日本語で理解しているのです。

あらゆる知識や感覚すらも日本語で理解していることになります。


バイリンガルとして英語を使いこなしている人も、その英語自体を日本語で理解しているのです。

簡単なことは英語で思考ができるようになるかもしれませんが、思考の質では母語による思考にかなうものはないのです。

母語を使うことによってすべての質が最高になるように発達してきているからです。


母語をさらに磨き上げることこそが、自己の質を高めることに他ならないのです。

母語は単なる言語ではありません。

その言語が培ってきた感覚すらも含んでいるものです。


しかも日本語は、他の言語の侵略を受けることなく純粋に1500年以上にわたって熟成されてきた言語です。

日本語を母語として持っていることをもっと具体的に表していきたいと思っています。

日本語は、世界に誇る最高の思考言語と言えると思います。

もっとその使い方を見つけていきたいですね。