2014年10月24日金曜日

日本語と皇室

言語について見ていくと、どうしてもその言語が持っている精神文化に触れることになっていきます。

言語の前提には、その言語を使うための精神文化があったことは間違いないと思われます。

言語の特徴は、その言語を生み出し使用するようになった精神文化が存在したことや、新しい言語や言葉が導入された背景には、植民地のような強制があったかどうかは別にしても、精神文化の変化を見ることができます。


言語としての日本語の特徴を見てきた中では、どこかに必ず精神文化(とくに宗教や生活環境)との関係が触れられてきています。

これは、過去のこのブログについてもいえることです。
(参照:気づかなかった日本語の特徴日本語 vs 英語 など)

特に意識をしなくとも、どうしてもかかわってしまうことです。


日本語の特徴の一つとして、文字のなかった時代の言葉を現代にまで継承して、今なお日常語として使用していることがあります。

このこと一つをとってもそうですが、そこには皇室(朝廷)という存在が大きな役割としてあったことに気がつきました。

記憶に新しいところでは、東京オリンピック招致のスピーチで行われた高円宮久子様の、和の心を持った完璧なクィーンズ・イングリッシュによるスピーチがあります。

英国貴族のメンバーからも、手本としたい英語であるとされた内容は、そのほとんどがご自身で考えられたと言われています。


また、正月に行われる歌会始などは、伝統的な和歌に技法の中に「今」を詠いこまれます。

和歌は、川柳や標語などとして広く一般に浸透している日本語の伝統表現です。


皇室という呼び方は世界で日本だけであり、戦前には帝室とも呼ばれていたものです。

世界には、日本の皇室以外にも王室・公室と言う存在がある国や地域が26ほどあります。

代表的なのは、イギリス連邦の王室やモナコの公室、ブータンなどがあります。

公室については国名にも公国とついている場合がほとんどですのでわかりやすいと思います。(モナコ、リヒテンシュタイン、ルクセンブルクの3公国)


日本の皇室は、この中でも最古の歴史を持つ存在であり、少なくとも6世紀まではその存在を遡ることができます。

日本の次ぐのは、10世紀まで遡ることができるデンマークの王室になります。

この中で注目すべきは、欧州の王室です。

3か国(スペイン、スウェーデン、モナコ)を除いたヨーロッパ全ての王室はイギリスを含めて、ドイツから婿を取って継承してきているのです。

ドイツの血が、ヨーロッパのロイヤルファミリーを席巻しているのです。


王室が権威も権力もすべてを握っていた君主制は、フランス革命以降に廃止されるようになり、アジアにおいても辛亥革命によって君主制が廃止された例もあります。

反対に、スペインやカンボジアの様に王政が復活された国もあります。

日本の様に象徴化された存在となっている国もあれば、現実に君主としての統治をおこなっている国もあります。


ヨーロッパにおける文化手的な基盤の共通性は、こんなところにもうかがえるのではないでしょうか。

特に血統と伝統を重んじる世界ですので、精神文化の拠り所としてはこれほど頼りになる存在はありません。

世界のロイヤルファミリーにあっても、日本の皇室は特別な存在であり、その独自性と皇族の品位は敬意の対象となっているのです。

私は、決して公室ファンというわけではありませんが、日本の精神文化の具現がまさしく皇室に見ることができるのではないかと感じているところです。


日本の皇室は、まさしく歴史文化の源としての神話にストレートにつながる存在です。

このような存在が、世界の先進国のトップランナーを走る国である日本にあること自体が不思議なのです。

外国人から不思議がられるのは当たり前のことですが、日本人である私たち自身が、経済・工業先進国としての存在と神話につながる皇室の存在がなぜ併存可能なのかが理解できないのです。

生まれた時から、そうなっていたのです。

そういうものだと思っているから、特別におかしなことだとは思わないのです。


言葉として、文字のない時代の言葉を今に継承して、日常語として使っているだけでなく、精神文化そのものを継承しながら「今」を作っている不思議な国なのです。

おそらくは、日本に生まれていなければ永久に理解することは不可能ではないでしょうか。

日本に生まれたとしても、何らかのきっかけで考えることがなければ何の疑問も抱かいないのではないでしょうか。


日本が世界に対して発信すべきことは、まだまだたくさんありそうです。

そのためにも、私たち自身がしっかりと日本を理解した日本人である必要があります。

嫌でも世界と触れる機会は増えてきます。

その時に、私たち自身がしっかりとした日本人でいることが、さらに日本に興味を持ってもらえることになるのではないでしょうか。


日本の不思議さこそ、世界に誇るべきものではないでしょうか。

この不思議さを伝えるチカラを身につけたいですね。

「日本語のチカラ」がそんな風に役に立っていったらいいですね。





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