2014年7月7日月曜日

どっちの耳で聞いているの?

人の脳で言語をつかさどっている言語野は左脳にあることがわかっています。

何らかの理由で、言語に対しての反応が左脳で行われていない人があるようですが、きわめて稀なことのようです。

耳にもに右と左があります。

しかも、顔のなかで一番はっきりと距離的にも左右に分かれています。

左右の耳は、同じ機能をしているのでしょうか?


人間の脳は首の後ろで左右の神経系統が交差しています。

したがって、左脳が障害を受けると右半身が影響を受けます。

つまり左脳にある言語野が活動をするためには、右半身にある右耳からの刺激が必要になります。

聞き取りにくい話をしっかり聞こうとした時に、無意識に右耳をそちらの方に向けいていたり、右耳に手でカバーをするようにして聞き取ろうとしたりしていませんか?

左耳を向ける人はほとんどいないと思います。

内緒話をするからと言われると、ほとんどの人が右耳を近づけようとするのは、無意識のうちに聞き取りにくいものをしっかりと聞こうとする行動なんですね。


それに対して、音楽を聞いているときは右脳が反応していることがわかっています。

単純に音楽を楽しんでいるときは、左耳からの刺激を中心にした活動が行われていることになります。


音楽にも、歌詞があるものがあります。

歌詞をしっかり理解ようとする行動は、言語活動をしていることになります。

歌詞のある音楽を、歌詞を理解しようとして聞いているときは右耳も活発に活動していることになります。


リラックスをして頭を休めようとする場合には、歌詞のない音楽の方が有効になるようですね。

海外の曲で、歌詞がよくわからないものをメロディやリズムだけで楽しんでいる場合には、ほとんど左耳が機能していると思ったらいいようですね。

ステレオ録音の技術のなかで、間奏におけるギターソロはLEFT(左)のバランスを強くするというのがあるそうです。

感覚として、その方がスッと入ってくることをわかっているのかもしれないですね。


日本人の持っている言語である日本語については、他の言語と違った特徴があるという研究が発表されています。

日本語の中でも母音である「あ、い、う、え、お」の音については、右脳でも反応が起きていることがわかっています。

それも、単純母音については右脳の方が左脳よりも活発に活動していることが発見されています。

これは他の言語と大きく違っている日本語を母語として持つ人における特徴となっています。

他の言語においては、母音と子音の区別なく、おなじように言語野が反応していることが認められているようです。


母語としての言語は、幼児期の4歳くらいまでにどの言語で育ったかによって決まっていますので、国籍や母国語に関係なく、個人として持っている一番の基礎言語となります。

母語としての日本語を持っている人は、言語として持っている音の中でも、自然に存在する音として感じ取るものも持っていることになります。

しかも、「ん」を除いた日本語の音は、すべてが母音で終わっていますので、言語としての音以外に何らかの刺激を受けているものと考えられます。


このことは、現在のところでは日本語を母語として持っている人にしか現れない現象です。

もしかすると、言霊(ことだま)的な感覚はこんなところにも原因があるのかもしれないですね。


また、日本語を母語として持っている人には、自然界の音である風の音や虫の音を、言葉として聞き取る感覚があります。

これについては一部ポリネシア語を母語として持っている人にも似たような感覚があることが認められているようです。

ポリネシア語も母音を中心とした言語となっているのですが、母音との関係についてはよくわかっていないところとなっています。

それ以外の言語を母語として持っている人には、風の音や虫の声は機械音や自動車の音と同じように一種の騒音として受け取られており、言語野の活動はほとんどないことがわかっています。

「ひゅうひゅう」「びゅうびゅう」「ごうごう」などのニュアンスの違いや、「リーンリーン」「コロコロ」「ガチャガチャ」などは日本語ならではの表現ということができます。


利き腕という言葉があります。

むかしは、左利きであることを恥かしいことであり一種の障害と考えていたので、子どものころに左利きになっていると思われた場合には、強制的に右利きにかえることが行なわれていました。

その時に、弊害として吃音(ドモリ)になることがあるとあると言われていました。

何か関係がありそうですね。


子どもは生まれた時には、利き腕はありません。

母語を習得しながら生活していくうちに、利き腕が定まってきます。

右利きの人の脳の活動が、言語や運動についても左脳に集中することが多いのに比べると、左利きの人の場合はそれほどの集中がされていないとする研究もあります。

脳卒中の発作に襲われた場合に、左利きの人の方が復帰が速いことが認められているそうです。

それによって、左利きの人の方が脳の中での機能を分散する能力が高いとする説もあるようです。

ただし、文字を書くことや道具を使うことなどにおいては、右で使った方が効率がいいために、左利きの人であっても右手がほとんど使えない完全な左利きの人は極めて少ないと言われています。

右利きの人達から見ると、左利きの人は、左右のどちらも使うことができる人ということになるようです。


最近の若い人たち(この言い方は好きではないのですが)は自然のことを現わす言葉をあまり使えなくなっているように思われます。

母語として持っている日本語が少しずつ変わってきて、日本語独特の特徴が薄れてきているのかもしれません。

母語は、幼児期にしか身につかない言語であり、脳を初めとする知的活動の基本機能を作り上げる言語となっています。

また、母親を中心とした幼児期環境における伝承言語となっており、きわめて個人的な言語です。


母親の持っている日本語が、日本語としての特徴の薄いものになっていると、伝えられる母語としての日本語は、さらに特徴の薄いものとなっていきます。

世界に誇る、スーパー言語である日本語はまだまだ気づかない特徴をたくさんを持ったものとなっているようです。
(参照:気づかなかった日本語の特徴

しっかりと使いこなして、伝えていきたいですね。



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