2014年6月16日月曜日

「わかっていること」と「やれること」の違い

ここのところ特に「やれること」に対しての尊敬の念が強くなっています。

「わかっていること」と「やれること」との関係について考えてみた時に、「わかった」上で「やれる」ことが大事ではないかと思い込んでいました。

理解することが大切であり、まず第一にすべきことであると思っていました。


実は「わかっていること」と「やれること」は全く違うことであることがわかってきました。

どちらが先とかどちらがより大切とかいう問題ではなくて、同じテーブルで語るべきことではないと思い始めました。


「わかっていること」とは知識のことですね。

ほとんどのことは調べたり教わったりして身につけたものです。

そしてそのほとんどは条件と結果と言う因果関係で成り立っています。


知識には二種類のものがあるようです。

調べたり教わったりして身につけたものと、自分が体験したことによって得たものです。

どちらも知識なのですが、知識としての価値が全く違っているのではないかと思い始めています。


自分が体験したことによって得た知識は、物事を判断するときの基準になりますし、その結論に対しても自分としての信頼度がかなり高く確信に近いものとなっています。

調べたり教わったりして得た知識は、物事を判断するときの参考にはなりますが、自分で経験してないだけにどことなく不安が残ります。

自分の判断にはなっておらず、失敗したときに責任を押し付ける先があることになります。


その意識がより専門的に高度になったり、抽象度が多くなったりすると余計にそのように感じることがあります。

学生時代は、問題に対して調べたり教わったりすることによって正解を見つけることができました。

ところが社会に出てからぶつかる問題については、正解が存在しないものばかりであり、その中での対応をしなければなりません。


持っている知識を頼りに対処したことは、ほとんどの場合は的を得ない対処となってしまっており、一度で成功することは稀です。

近いと思われる知識に頼るよりも、かなり遠いと思われても自分の経験に基づいた対処のほうが結果としてうまくいくことが多くあったりします。

どうやら、この「わかっていること」によって、自分の経験したことと勘違いしてしまうことがよくあるようです。


「わかっていること」として持っている知識については、いつでも「やれること」であると言う間違えた認識を持ってしまいます。

そして、いつの間にか調べたり教わったりして得た知識なのに、自分の経験に基づいて得たものと思い違いをしてしまうのです。

そうなると「わかっていること」はやった経験があることですので、いつでも「やれること」と思い込んでしまうのです。


大きな違いが出てきてしまうのです。

自分の経験や体験に基づく事実認識としての知識は、目に見えた因果関係以外に様々な環境経験を共に知識として蓄積しています。

やってみて駄目だったことが基本になっていますので、失敗の繰り返しによって身につけた知識となっています。

その結果身につけた知識ですので、数々の失敗体験を持っています。

その上でその知識を利用して行う判断ですので、うまくいく確率は実体験を伴わない知識に基づいて行われる判断よりもはるかに高いことになります。


実際に成功している人ほど、実証主義であることがわかります。

とにかくやることが速いです。

考えるよりもまずアウトプットをして反応を見ます。

そしてすぐに修正して、再アウトプットをします。


知識が役にたたないことを体でわかっているのです。

他者の成功や失敗体験としての知識は、自分の実際のチカラとはならないことをわかっているのです。

自分の経験値が増えるほど、狙った結果を出すための確率が高くなっていきます。

より多くの失敗をより早く経験したことによって、失敗する確率がどんどん減っていくんですね。

だから成功するんですね。

ほとんどの成功者は失敗とは言いませんね、実証とか検証とか実験とか言いますね。


「わかっていること」は知識のことですが、実際の場面においては邪魔をする知識がたくさんあります。

それは、知識として持っていることによっておこる先入観・既成概念です。

既に知識として持っているから、実際にやってみる必要がない、結果はわかっていると言うようなことはすべて知識が行動を抑制してしまっていることなのです。


このことがよくわかっている人は、自分の体験による知識であっても、時間や環境が異なれば結果が異なることをよく知っています。

ですから、まずやってみることを優先します。

そこからしか始まらないからです。

知識があることによって、実際にやることを回避していることがいかにたくさんあるかは少し振り返ってみるとわかると思います。


できない理由をあげることが最低ですね。

次が、結果を予想して動かないことです。

成功している例は、とにかく行動してアウトプットして、間違えを修正し続けていくことだけです。

成功のためのこれだけ明確なメソッドがあるのに、どうしてできないのでしょうね。


私自身も一緒です。

とにかく人は行動したくないように、知識に縛られるようにできているようです。

まずは、行動してやり始めてみて修正していくと言う習慣をつけたいですね。

すべては「やってみなければわからない」のですから。




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