2014年1月13日月曜日

気づかなかった日本語の特徴(6)

このテーマも最終回となりました。
一般的に言われている日本語の特徴と違ったところもあったと思います。

特に(3)で触れた表現の正確さについては、一般的には日本語の表現は曖昧だと言われいることの方が多いと思います。

日本語の一部だけしか見ていないと、そんなことを指摘してしまったりするんでしょうね。


日本語の特徴
  1. 世界のどの言語体系にも属さない孤立言語
  2. 文字のない時代の言葉をそのまま受け継ぐ言語
  3. 自然の音を「言葉」として受け取る感覚を持つ言語
  4. 比類なき多彩な表現力を持つ言語
  5. 世界の最先端文明を取り込んだ言語
  6. 使いこなすことが世界でも最も難しい言語のひとつ


今回は最後の項目です。

6.使いこなすことが世界でも最も難しい言語のひとつ
何と言っても日常的に使用する文字だけでも、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットと4種類もあります。
しかも、それぞれが単独で表現することも可能な独立した言語として存在できるものです。

単純に言えば日本語は4つ言語を使いこなしている言語であると言うこともできます。

文字の種類だけでも4種類ありますので、言葉によってはどの文字を使って表現したらいいのかということも問題になります。

それも、使う状況によっては同じ言葉でも表記に使う文字が変わったりします。
子供向けに使うときはひらがなにしてみたり、若い人向きにはアルファベットにしてみたりします。
コピーライターなどはこの辺の感覚がないとできない仕事ですね。

複数の表記文字を持つ言語は、身近なところでは韓国(漢字とハングル)くらいしか見当たりませんね。
韓国でも何十年という間、漢字の使用を禁じたために文化が分断されてしまいました。
今も、漢字復活の議論が絶えない状況ですね。



表記文字として意味を持っている表意文字は漢字だけです。
漢字は読みよりも、文字によって意味を伝えるものとなっています。

漢字以外の表記文字はすべて、表音文字となっています。
言葉の音に意味があるものであって、文字は音を表す記号でしかなく、文字そのものに意味はありません。

一般的な表記方法は、漢字かな交じり文です。
必要に応じて、カタカナやアルファベットが使われると考えていいと思います。

ところが、漢字の中にも2種類が存在します。

音読み漢字は完全な表意文字ですが、訓読み漢字は表音文字でもあるのです。
訓読み漢字は両方の特徴を備えた漢字の使用方法ということができるでしょう。

漢語では音読みとしての使用方法しかなかった漢字に対して、古代のやまとことばを表す文字としての訓読みを与えたことはとんでもない発明と言えるでしょう。

漢語の意味をやまとことばに置き換えたときに、送り仮名を伴いながら漢字を使用するようになったと思われます。



表記文字は4種類もありますが、話し言葉としてはひらがなの一種類だけです。
聞こえる言葉もひらがなの音として聞いています。

ひらがなの基本音は47音です。
濁点、半濁点、拗音、撥音などは用法として押さえておけば47音からの展開で使用できます。
すべてを入れても100音はないと思われます。

話すこと聞くこと、つまりは会話をすることだけに限って言えば、日本語は世界でも習得しやすい部類の言語になります。

ところが表記文字が入ってきた途端に、最も難しい言語の一つになってしまいます。



世界の他の言語においては、子供たちが日常言語を習得するのは6歳ごろには完成してしまいます。
小学校に入るころには、ほとんどの言語習得が完了しており、小学校に入学して間もなく基本言語の習得は終了します。

そのあとは、言語の使用技術を学習することになります。

一方、日本の国語科においては、基本言語の習得に10歳ころまでかかるようになっています。

それ以降も言語技術よりも、書き取りや読解に重きが置かれており、学校での学習においては
ほとんど言語技術を学ぶことはありません。

言語習得が難しく時間がかかる分だけ、その言語を使っての技術を学ぶ時間がないのです。

受験対策としての国語科の内容も、書き取りと読解が中心になってしまうため、話すための技術や伝えるための技術、聞くための技術を学ぶことなく社会に出ていくことになります。

そこまでして学んだ日本語においても、社会に出た後で満足にコミュニケーションができないことがたくさんあります。

使いこなすことがとんでもなく難しい言語であるにもかかわらず、使いこなすための技術についてはほとんど学んでいないことになります。



一人ずつの感性だけでもある程度の理解をし合うことは可能ですが、同じ言葉を使っていても意味するところが異なるのが日本語の特徴でもあるのです。

表面上は同じ言葉で会話をしていても、理解していることはかなり隔たっているということが頻繁に起こります。

日本語話者同士の会話ですら、精度を欠くことが多いのです。


いままで見てきたように、日本語は正確さを求めたらとことん追求できる言語であるにもかかわらず、それが生かされていないのです。

他の言語に比べたら巨大すぎるのかもしれませんね、一人ずつの使っている言語は確かに日本語ですが、日本語いう表現が大きすぎるカテゴリーなのかもしれないです。

あなたの日本語と私の日本語はどこまで共通性があるのか、比較してみたら面白いかもしれないですね。




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