英語(カタカナ語)の例にもれず、日本で育ってきた流通における様々な言葉(考え方)を一言で単純化してしまう恐ろしい言葉です。
この言葉を使っている人の数だけ、解釈・定義が存在するのではないでしょうか?
私は大嫌いな言葉ですが、現在の物流・ロジスティクスにおいてこの言葉を避けて活動できなくなっているので、SCMとの付き合い方だけちょっと述べたいと思います。
サプライチェーン・マネジメント(Supply Chain Management)、直訳すると供給連鎖管理とでもなるのですかね。
こういう言葉って主語がないんですよね。
「誰が」とか「どこ起点で」がいつの間にかなくなって、いろんな立場から都合よく使えるようになって一般化してしまう。
実は、物流もロジスティクスもSCMもすべての起点は最終消費者にあることが忘れられていることが多いです。
最終消費量は不安定です。
予測はできても常に変化しています。
最終消費が需要です。
「需要に合わせて、必要な時に必要な量をいかに効率よく届けるか」これがすべてです。
物流、ロジスティクス、SCMについて何となくこうだろうなと皆が思っている定義をしてみると、
物流・・・物を運ぶ・移動することを中心とした行為
ロジスティクス・・・情報システムに支えられた保管と配送を融合した行為
SCM・・・原料調達・生産拠点・在庫拠点・配送を最適化する仕組み
こんなことになるのではなかろうか。
漠然と 物流<ロジスティクス<SCM みたいな感覚になっているのではないでしょうか?
一番実体のないのがSCMです。
SCMというシステムがあるわけではありません。
お化けなんですな。
当初はi2テクノロジー社やマニュジスティクス社による需要予測を中心としたシステムもありましたが、広がりませんでしたね。
SCMの初期の成功例としてウォルマートとP&Gの取り組みが取り上げられることが多いです。
コストを提示し合って、原料調達から店頭消費までの物のストックとフローを徹底的に効率化していきました。
ウォルマートの社員がP&Gの原料調達の方法やコスト、さらには製造方法にまで踏み込んで効率化・コストダウンを実施していきます。
お互いの原価を開示し利益をきちんと確保しながら徹底的な効率化が図られました。
最終的には消費者(購入者)がその恩恵を受けるという発想です。
完全な協業です。
製造、物流だけでなく総務や広報・経理など企業同士のあらゆる部門が協業したのです。
ウォルマートの本社のすぐそばのビルにP&Gのウォルマート専属担当の200名を超えるメンバーが常駐し、ウォルマートの社員と同様に仕事をしたといわれています。
この時に一番のベースになったのがウォルマート側が持っていた需要予測(販売予測)でした。
店頭のPOSのデータを基本に天気やイベント、曜日や時間など様々な要素を組み込んで需要予測がされていました。
あくまでも予測ですので実際には欠品や在庫過多が発生します。
需要予測をすべての出発点として店頭在庫の補充に至るサプライチェーンが動きます。
需要予測を関連するすべての部門が共有し、その予測値に対しての最適なオぺーレーションを行うのです。
需要予測が大きくずれたときも現実需要には対応しなければいけませんが、需要予測を提供した側がずれた分のオペレーションについての責任を負うのです。
SCMなどという言葉のなかったころですので、この取り組みは現実的な内容を表すことによってCPFR(Collaborative Planning Forecasting and Replenishment )と呼ばれました。
ずっと分り易いですよね。
このころSCMラベルという言葉がありました。
ここでいうSCMは Shipping Carton Marking (Label)でいわゆる出荷するときにケースに張り付ける出荷先とか内容の(ラベル)ことです。
なんでSCMという言葉が日本で広がるかというと、当事者が置き換えられてしまうからです。
すでにお分かりのように本来の発想は消費者(需要)からなされなければ役に立ちませんが、SCMというとあたかもサプライ側が管理するように聞こえるのです。
本当にそう思っているおバカさんもいるようですが。
需要(ディマンド)があるから供給(サプライ)があるのであり、サプライ側の独りよがりははるか昔の配給制度を思い出します。
配給にしても実際には供給をはるかに上回る需要があったということができます。
サプライ側にしたら理想は配給制度ですが、すべての資源を最大効率で使用し更に回収することまでを考えなければいけない現在では、そんなことはあり得ません。
今、安易に使いたくない言葉の代表=サプライチェーン・マネジメント(SCM)です。
物流とロジスティクスにおいて様々な業務分野で蓄積されてきた技量が、SCMという強者の理論。
メーカーであろうと小売りであろうと、流通過程において立場の強い企業が自社のために効率の良い物流の仕組みを作りだし、それを取引先に押し付ける。
結果として効率・サービスの両方についてより高レベルの在庫管理システムを持った企業が、提携やM&Aを重ねて市場で勝ち残っていくことになります。
あくまでも予測ですので実際には欠品や在庫過多が発生します。
需要予測をすべての出発点として店頭在庫の補充に至るサプライチェーンが動きます。
需要予測を関連するすべての部門が共有し、その予測値に対しての最適なオぺーレーションを行うのです。
需要予測が大きくずれたときも現実需要には対応しなければいけませんが、需要予測を提供した側がずれた分のオペレーションについての責任を負うのです。
SCMなどという言葉のなかったころですので、この取り組みは現実的な内容を表すことによってCPFR(Collaborative Planning Forecasting and Replenishment )と呼ばれました。
ずっと分り易いですよね。
このころSCMラベルという言葉がありました。
ここでいうSCMは Shipping Carton Marking (Label)でいわゆる出荷するときにケースに張り付ける出荷先とか内容の(ラベル)ことです。
なんでSCMという言葉が日本で広がるかというと、当事者が置き換えられてしまうからです。
すでにお分かりのように本来の発想は消費者(需要)からなされなければ役に立ちませんが、SCMというとあたかもサプライ側が管理するように聞こえるのです。
本当にそう思っているおバカさんもいるようですが。
需要(ディマンド)があるから供給(サプライ)があるのであり、サプライ側の独りよがりははるか昔の配給制度を思い出します。
配給にしても実際には供給をはるかに上回る需要があったということができます。
サプライ側にしたら理想は配給制度ですが、すべての資源を最大効率で使用し更に回収することまでを考えなければいけない現在では、そんなことはあり得ません。
今、安易に使いたくない言葉の代表=サプライチェーン・マネジメント(SCM)です。
物流とロジスティクスにおいて様々な業務分野で蓄積されてきた技量が、SCMという強者の理論。
メーカーであろうと小売りであろうと、流通過程において立場の強い企業が自社のために効率の良い物流の仕組みを作りだし、それを取引先に押し付ける。
結果として効率・サービスの両方についてより高レベルの在庫管理システムを持った企業が、提携やM&Aを重ねて市場で勝ち残っていくことになります。