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2016年2月8日月曜日

数字を扱う理想言語・・・日本語

他の言語に比べると日本語の数字の読み方が極めて理想に近いものであることを感じたことのある人はいるのではないでしょうか。

マルチリンガルの人にとっても日本語を母語としている人にとっては、いくつか並んだ桁数のある数字の読み方は簡単には出てこないことが多いようです。

反対に、日本語を学ぼうとする外国語を母語とする人たちからすると、日本語の数字の読み方はとても理に適っていてわかり易く感じるらしいのです。


唯一、分かり難い部分が「万」という単位だそうです。

数字がたくさん並んでいると桁が分かりにくくなるためのにそれぞれの言語では桁を表す言葉を持っています。

日本語で言うところの「一、十、百、千、万」ですね。

更にその上にあるのが、億、兆、京、垓、 (秭)、穣などですが京から上は日常としては見たことすらないのではないでしょうか。


数字の表示については3桁ごとにカンマをつけてわかり易くことは万国共通の方法となっています。

3桁ごとに桁を表す単位を設けるのが表記と一致している方法と言えます。

これにならって日本語の単位を表してみると、「千、百万、十億、・・」となっています。

1,000,000,000を見てすぐに十億と読める人も最近では増えているのではないでしょうか。

億という単位も身近な単位になってきたことがうかがえます。

1,000,000,000,000にまでなると一兆という単位になりそれ以上は3桁ごとに単位の呼び名がついていくことになります。

万と億の単位だけが3桁ごとの表記とは合致していないことになります。

十千、百千という呼び方は日本語ではしませんね。

千が一桁増えると万になって十万、百万となっていきますね。

万が日本語の単位としては面白い役割をしていることになりますね。


人類の進化と共に扱う数字の桁も大きくなっていったと思われます。

もちろん大きい方にも小さい方にも広がっていったと思われます。

学術的な分野は勿論どんどん扱う単位が広がっていったと思われますが、それに伴って一般的に使われる単位も広がっていったのではないでしょうか。


初期に数字が必要だったころは両手で指折り数えられる十までであったことは理解しやすいのではないでしょうか。

すくない数字ほど日常生活で使用する頻度も高いものとなっています。


古い言語ほど十までの数字の読み方が短い音数で区別できるようになっちます。

十以上では十という桁がしっかりと固定されている場合と、二十くらいまでは違う読みで一気に進んでしまうものとがあります。

日本語は十という単位をきちんと持っているために「イチ、ニイ、サン・・・」の十までの数字が理解できれば百という3桁の単位が登場するまではきわめて規則正しい読みとなり間違うことはありません。


フランス語においては70という数字を表すのに「60+10」という読み方をすることになります。

更に一桁目の数字がありますので、77という数字を読むのには「ソワサント(60)・ディ(10)・セット(7)」となって、馴染みのない人にとってはとてもわかりにくいものとなります。

「ナナ(7)・ジュウ(10)・ナナ(7)」という極めて論理的な日本語と比べるとよく分かるのではないでしょうか。

論理的なことよりも感覚感情的な表現が解きなフランス語はこんなところにも要因があるのかもしれないですね。
(参照:数字の読み方に見る暗算能力


日本語の数字の音は1~10までが読めれば99までの数字が10音だけで全く同じパターンで読むことが可能です。

さらに999までの数字を読む場合においても「ヒャク」という音が加わるだけの11音ですべてが可能となっています。

しかも、その音は一音ずつが区別しやすい音となっています。

「中国語の数字読...」の画像検索結果

呉音だけでは聞き取りにくい音であった4(シイ)や1(イチ)と紛らわしい音である7(シチ)に対して昔ながらの「やまとことば」を利用して「よん」と「なな」を持ってきたのは先人たちの知恵と実用の工夫ではなかったでしょうか。

1~999までの数字の読みがわずか11音でできているのは漢字を持っている中国語と日本語だけです。

日本語では100や1,000は「百」「千」とさいしょの「一」を省略しますが中国語においては「一百」「一千」と読みます。

反対に110や1,100では「一百一」「一千一」として3桁以上で後ろに零が続く場合には最後の単位が省略されることがあります。


それぞれの言語で不思議な点や「?」と思われる点があるとは思いますが、母語として刷り込まれ日常生活で使い続けられた数字の読みには意識せずに読めるようになってしまっているものと思われます。

1,000単位で買い物をしておつりが暗算で計算できるのは日本人くらいだそうです。

日本に来た外人が1,000円札を出したときにスパッと出されるおつりに驚くのは今でも変わりがないようです。

数字の読みやすさと規則性も役に立っているのではないでしょうか。

せっかく読みやすい数字ですから上手く利用したいものですね。




2014年6月12日木曜日

数字の読み方に見る暗算能力

数字の読み方は言語によってかなりの違いがあります。

基本が1~10の読み方であることに変わりはありませんが、11~20の読み方に言語による特徴が出ています。

さらに数が大きくなるほど、読み方が複雑になる言語があったり、規則正しい読み方を継続していく言語もあります。


日本語の数字の読みは、漢語の呉音(ごおん)の読みを残していますので、現代中国語の「イ、アル、サン、スウ・・・」とは異なっています。

また、音が似ている数字を区別するために正確さを求める時には、呉音の読み方ではなく「やまとことば」としての読み方が顔を出すことがあります。

それが「4」と「7」です。

それぞれの数字を単独読むときには、素直に読むと「よん」と「なな」となります。

ところが、「イチ、ニイ、サン、・・・」と順番に詠んでくると「4」は「シイ」となり「7」は「シチ」となります。

これが呉音による数字の読み方なのです。


口頭による数字の伝達においては精度の高さが要求されます。

そもそも数字で表現していること自体が、精度の高さを求める証しなのですから、聞き間違えはあってはならないことになります。

無線電文に使われる数字の読み方も「4」は「数字のよん」、「7」は「数字のなな」となっています。

また、「0」については「ゼロ」が聞き取りにくい音となっていますので、「数字のまる」となっています。



暗算についてみてみましょう。

数字を記憶しなければいけません。

暗記(記憶)は言葉でなされますので、数字の読み方の長さが影響することになります。

また、表記数字と音声数字が規則正しく連携していることが数字の覚えやすさを助けます。


基本数字の1~10の読み方を、主な言語で比較してみます。

音節数で比較してみると、日本語の場合ははっきり発音しても二音節までです。

長母音を使えば一音節のものもあります。(2:ニー、4:シー、など)


英語も子音音節を入れても三音節までで読むことができます。

ドイツ語、フランス語もだいたい三音節以内で読むことができます。

このことは頻繁に使う数字については短い音で正確に伝えられるようになっていると思われます。


11~20を見てみましょう。

2種類に分かれます。

1~10と関連性の薄い別の読みを持っているグループと、10と言う読みに対して1~9の読みを繰り返すグループがあります。

別の読みを持っている典型が英語、ロシア語です。

読みの綴りとしては一ケタの数字が出てくるところもありますが、11~20にも規則性がなく別の読みが与えられています。


10の読みに対して1~9の読みを繰り返すものは、ドイツ語、フランス語、中国語、日本語などです。

その中でも11、12については別の読みを持っている者がドイツ語、フランス語などです。

10の読みが前につくものと後ろにつくものがあります。

10の読みが後ろにつくものはアルファベットを使っている言語に多い様です。


10の位の読み方も、20、30、40と日本語のように「2」と「10」、「3」と「10」と読むところは中国語くらいで、決して多くありません。

つまり、日本語と中国語では、1~99の99種類の数字を1~10の音の10種類ですべて言い表すことができるのです。

さらには100(「ひゃく」)と言う読み方を一つ加えただけで、1~999の999種類の数字を11種類の音で言い表すことができる、世界でも珍しい言語なのです。


しかも、聞き取った音の順番に筆記していけば、桁と数字を間違うことはありません。

英語などで「16」を言い表すと「sixteen」となって一ケタ目の「six」が先に出てきますので、間違えやすくなります。


フランス語においては「70」を言い表すのに「60+10」と言って表します。

「70」を表す読み方がないのと同時に、1桁の「7」の読みはどこにも出てきません。

「80」においては「4つの20」という言い方をして、同じように1桁の「8」にあたる読みは出てきません。


フランス語においては「276」を言葉で表現するときは大変な言い方となってしまいます。

簡単には想像できないですね。


数字の言葉による表現は、暗算の能力に大きく影響を及ぼします。

海外で買い物をするときに、3桁の暗算による加減算がスラスラできる日本人は驚異の対象に映るそうです。

特に買い物による、1000からのマイナスについては瞬時に間違いを訂正できるのは日本人だけのようです。


一つずつの数字をきわめて短い音で区別することができ、言葉によって桁の単位が明確にわかる表現は暗算の能力と大きく結びついているのですね。

その読み方とそろばんの使い方が合わさった時に、電卓の上を行くスーパー計算機となるのですね。

中国から持ってきた数字がきわめて規則正しく読まれていたことが原点です。


歴史が古いほど、11からの読み方がシンプルになっていることは理解しやすいことです。

11~20の数字の読み方が複雑なほど、20までの数字を意識してきた新しい時代の言葉であることがうかがえます。

1~10までの手で使える数字しか必要としていなかった時代の言葉が原点であることを感謝しなくてはいけないですね。

どうやら日本語は、世界で一番早く正確に数字を言葉で伝えることができる言語のようです。

数学や物理学を考えた時に、このメリットは計り知れないものがあります。

数字との関係が多い自然科学分野における日本人の活躍は、こんなところにも原因があるのかもしれないですね。


凄いですね、日本語は。





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